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視察報告

茨城県の科学技術振興について

平成29年5月26日

【視察先】

茨城県庁

【視察目的】

科学技術集積地である茨城県は、人口減少・健康長寿、安心安全な社会、持続可能な社会、地域の特性を活かした競争力ある産業創出など、県民生活や県内産業における課題に対し、科学技術でイノベーションによる県の施策を展開していることからその手法を学び埼玉県に持ち帰る。

【視察内容の概要】

ロボット等次世代技術実用化推進事業、いばらき水素戦略推進事業、大強度陽子加速器施設(J-PARC)について 茨城県中性ビームラインについて、つくば国際戦略総合特区の概要について

【説明要点】

1、いばらきロボット研究開発支援事業として、分野別研究会を開催している。平成28年度は農業分野の研究会を設置、平成29年度は医療・介護分野の研究会を設置
次世代技術実用化産学連携事業は、県内中小企業に対し、ロボットやIoT等次世代技術開発や新製品開発に要する経費を補助している。上限20,000千円×2件程度 補助率10/10。いばらきロボット実証試験・実用化支援事業は、実証フィールドの調査・紹介・提供、公開、成果発表会の開催を支援するもので、実証実験に必要な経費を補助している。28年度は15件を補助。その他、改良費補助も行っている。

2、いばらき水素戦略推進事業では、家庭用燃料エネルギー(エネファーム)
等購入費用を市町村を通じて助成している。また、移動式水素ステーションの運営費を年に5,000千円助成している。

3、大強度陽子加速器施設(J-PARC)
とは、日本原子力研究開発機構と高エネルギー加速器研究機構の共同プロジェクトで陽子を光速近くまで加速してターゲット(水銀等)に当て、そこから発生する中性子等の二次粒子を利用して様々な分野の研究を飛躍的に発展させる研究施設。

4、茨城中性子ビームラインについて、材料構造解析装置(iMATERIA)
は、リチウム電池の材料開発。産業利用の採択課題の約5割<平成20~28年度:50.5%>を占める。生命物質構造解析装置(iBIX)は、アルツハイマー病に代表されるアミロイド病の原因たんぱく質や骨粗鬆症治療薬の複合体の構造解析やバイオマス発電や光合成に関わる酵素を世界で初めて構造解析し、酵素の新たな反応機構を発見

5、つくば国際戦略総合特区 産学官連携の仕組みの核となる(一社)
つくばグローバル・イノベーション推進機構を設立。次世代がん治療(BNCT)
は、がん細胞だけを選択的に破壊する、医療関連産業として国内外への展開を目指している。
藻類バイオマスエネルギーの実用化は、石油代替燃料として期待され、大量培養技術の確立に向けた屋外実証プラントの設置、藻類混合燃料を活用した車の試験運用、藻類産生オイルの生産など




写真1


写真2


写真3

【視察参加者】

浅野目義英、田並尚明、畠山稔、山川百合子、菅克己、木村勇夫、高木真理、山本正乃、水村篤弘、井上将勝、江原久美子、山根史子(12名)

【説明者】

茨城県企画部科学技術振興課


【報告担当】

山根史子
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