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視察報告

室戸市(世界ジオパーク)

平成24年4月10日

室戸市(アクアファーム→室戸岬)

視察目的

世界ジオパークに認定されてから観光客の増加などの好影響が出ている室戸市に、世界ジオパーク認定への道のり、認定を得るためのポイント、効果などについて伺い、同じく世界認定入りを目指す日本ジオパーク認定の秩父の参考とする。

視察内容

「アクアファーム」で取組の内容について、担当課長さんよりお話を伺うとともに、海洋深層水の展示を視察。その後、場所を移して、実際のジオパークとなっている室戸岬の地形につき、地元ガイドさんによりガイドしてもらい、その魅力を体験した。

課長さんからの説明の要点

  • 世界ジオパーク認定で、すぐに急激に観光客が増えたということではないが、じわじわふえており、その効果は感じている。
  • 海洋深層水を含めた室戸の商品に世界ジオパーク認定のロゴをつけるところが増え、地元のアピールに役立っている。
  • 旅行業者によるツアーの企画は、大きいところは興味を示さず、中小業者に限られた。これは大型の宿泊施設が室戸にない影響もあるし、ジオの面白さまで掘り下げてわかろうとする下地が大手にはなかったようだ。
  • 地元でお金をおとしてもらえるような回遊性なども考えていきたい。
  • 世界ジオパークの認定には、
    1. 地元の市民がその意味やジオに基づく町の暮らし方などをよく理解する必要がある。審査員は地元に入って役所の説明を聞くより、地元の人たちにインタビューをしてまわるといった感じになる。つけ焼き場の取組ではダメ。
    2. 世界でこれが体験できるのはここだけ、というウリを持たなければ世界での認定は不可能になる。
    3. 世界の会議にきちんと出席すること。これは評価に影響する。サボってはいけない。

実際に室戸岬をジオ体験

  • 砂岩と泥岩の折り重なった岩(タービダイト層)、海底が隆起することで目にすることができる岩や地層を見ることができる。大変面白い。
  • クワズイモ、アコウ、ウバメガシなど、亜熱帯の植物。地域の伝説や地元産品の原料になるなど、地域の生活に欠かせない植物のストーリーが面白い。
    室戸岬

感想

秩父をきちんと勉強しないと一概に言えないが、室戸で世界認定のポイントを学んだので、秩父でも世界認定を目指してはどうかと思う。
ジオパークは地元の暮らし、地域の伝説、ジオの恵みによる植物や動物、など、物語に広がりがあって、新しい観光としてとても興味深いと思った。

【視察参加者】

山川、木村、中川、井上、水村、高木

【対応者】

室戸市ジオパーク推進課 課長 和田庫治氏
室戸市ジオパーク推進課 課長補佐 杉本健治氏
室戸市観光協会会長 島田信雄氏
室戸市議会事務局 次長 上松一喜氏
室戸市議会議員 議運委員長 町田又一氏

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